薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

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製薬会社の得意技ってなんなのか。 はてなブックマーク - 製薬会社の得意技ってなんなのか。

製薬会社の得意技ってのはなんなのか、と考えることがあります。最終的に薬を世の中に出すというのが製薬会社の使命ですが、そのプロセスの一体どこが製薬会社じゃないとできないことなのか。

例えば、新薬の種を見つける過程は、製薬会社でなくても、大学・ベンチャー企業などが行うことができます。とくに、海外のベンチャー企業に関しては、「資金があり、かつ好きな事が好きなだけできる」という点で、本業の製薬会社よりも優れてると思うこともあります。

今年の2月、製薬大手Sanof-aventisが、200億ドル(1.5兆円)で、Genzyme社を買収しました。Genzyme社はバイオテクノロジー技術を得意とする製薬企業です。特に、希少疾患向けのタンパク製剤(酵素欠損が原因である遺伝病についての酵素補充療法)においては、世界をリードする立場にあります。

Sanof-aventisのような大手製薬企業は、とにかく新薬候補が見つからず困っている状況。この状況を打破するために「これまで薬剤があまりなかった分野に強く」かつ「創薬技術力がある会社」を多額の資金をかけても買収するという方法論がとられるようになりました。Genzyme社は、このような目的にはうってつけの企業です。

このように、大手製薬会社の新薬開発は、外部の企業(ベンチャー企業)頼りの傾向が強くなっています。新薬のタネは、外部から導入するか会社ごと手に入れる。製薬企業は手に入れたものにさらに磨きをかけ売れるよう仕上げる、なんていう役割分担が出来上がってるわけです。

で、こういう状況が普通になってくると、「薬作りに関わる技術開発力って、製薬会社にはほんとうに必要なの?」「製薬会社にには、(多額の費用のために他者ではできない)臨床試験をきちんとするための能力があれば十分じゃないの?」という疑問も出てきます。つまり、「世の中に必要な薬であるかどうかを判断するために必要なデータが得られるように臨床試験をきちんと設計する能力」さえあれば、製薬会社ってやっていけるんでは、という感じ。たしかに、大手製薬企業は、この能力に非常に長けていますし(全てがそうではないとも思いますが)、これこそが製薬会社の得意技といえるかも知れません。

今、製薬企業は、得意技に集中し、残りは他者に頼ろうとする方向に向かっています。そういう点では、製薬企業は、純粋な「モノづくり」の業態から、違う種類の業態へと脱皮しつつあるのかも知れません。これが、はたして製薬業界にとっていい方向に転ぶのか、そうではないのか。気になるところです。



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[ 2011/12/30 18:46 ] お薬作りの日記 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

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