薬作り職人のブログ

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くっついていることをどうやって示すか。 はてなブックマーク - くっついていることをどうやって示すか。

薬の作用メカニズムのほとんどは、薬の薬効成分(以下、化合物とよびます)が生体内のタンパク質に結合することで説明できます。

では、実際に化合物が生体内のタンパク質に結合しているということはどのようにして示すのでしょうか。

このような研究には、古くからいろいろな方法が用いられています。そして、その中でも直感的に分かりやすい方法として、「表面プラズモン共鳴分析法」というものがあります。私達の業界では、この方法に用いる測定機械のブランド名をとって「Biacore(ビアコア)」という言い方のほうが通りがいいかなぁ。

この「表面プラズモン共鳴分析法」、名前は物々しい(作用原理も物々しい)のですが、見ている現象は非常に単純です。「タンパク質に化合物が結合すると、化合物の分だけ質量が増える」という、当たり前のような現象を検出しているのです。

もちろん、タンパク質も化合物もものすごく小さい(つまり小さい質量)の分子なので、普通の天秤で重さを量ることは出来ません。そこで用いられるのが「表面プラズモン共鳴法」なる方法です。

「表面プラズモン共鳴法」では、ものすごく薄い金属の膜に光を当てます。すると、特定の角度で当てた光について金属膜から反射されて出てきた光は強さが弱くなります(この原因となるのが表面プラズモン共鳴という現象)。この光が弱くなる角度は、金属膜のうえに乗っている物質の質量に依存して変化することが分かっています。つまり、光の角度の変化を測定することで、質量の変化を検出するのです。

実際の「表面プラズモン共鳴法」の実験では、金属膜の上にタンパク質をコーティングし、化合物を含む溶液を金属の上に流します。すると、タンパク質に化合物がどんどんくっついていく過程をリアルタイムに測定することができます。また、タンパク質から化合物が外れていく過程も同様に測定することができます。

くっついたり離れたり、というのは、薬理学の基本。それを分子レベルでリアルタイムに見れる測定法というのは、非常にありがたいものです。

「表面プラズモン共鳴法」は、たくさんの数(数千個とか)をこなすことはできないのですが、「本当に目的タンパク質に化合物がくっついてるの?」という、薬理学の基本的な疑問を解くには威力を発揮する実験法なのです。



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[ 2010/08/17 00:06 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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