薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

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正体がわかっているもの。 はてなブックマーク - 正体がわかっているもの。

昨日の記事で「構造式でイメージを掴む」なんて記事を書きました(息子の生物の勉強を見てると、体内の物質の化合物の形を「絵」としてイメージすると理解しやいようだ、なんて内容)。

こういう感覚を持つのは、やっぱり「新薬開発」という私のお仕事が原因なのかなぁ、と思います。私の仕事では、きちんと正体(構造式、タンパク質のアミノ酸配列、DNAの塩基配列)がわかった「モノ」を使って、細胞やネズミさんと実験をします。こういう状況では、正体がわからないものは、モノのイメージがはっきりとわかないのです。

基礎研究で、まったく未知の世界を探求するときにも、使うモノ(試薬とか)はきちんと正体がわかるものを使います。正体がわからない道具で、正体がわからないものに挑んでは、一体何を見てるのか分からない、という状況が起こるからです。

きちんと正体がわかっているものは、利点も欠点も(ある程度ではありますが)キチンと把握することが出来ます。

たとえば、純粋な化学物質の場合だと、構造がきちんとわかっていれば、化学合成して全く同じものをつくり、いろいろな人がいろんな実験をして、その物質が持つ利点も欠点を深く探ることが出来ます(それでも、うまく行くとは限らない)。

これが、植物や動物から得られた抽出物とかになると、いろいろな化学物質の混合物であり、はっきり言ってその正体はほとんどわかりません。全く同じものを作ることは難しいだけでなく、いろんな要素がからみ合って、利点や欠点・その原因を深く追求することも難しくなります。漢方薬のように「長いことヒトで使われた経験」とかがない限りは、はっきり言って議論することすら厳しいかも。

今、うちの会社でやってる新薬開発は、基本的に「純粋な化学物質」を対象にしています。これは、できるだけ対象をシンプルにして深く薬を理解することが、成功率の高い新薬開発を進めるのに必須だからです(特に、薬の安全性評価において)。

純粋な化学物質のキャラクターもきちんと決められないのに、正体が分からないごちゃごちゃしたものについてはお手上げではないのか、というのが、日々やってる仕事からの率直な感想です。もちろん、ここで諦めてしまっては進歩はないんですけどね。


化学物質の正体を読み解くためのガイド


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[ 2010/06/19 19:21 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
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