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ハッブル宇宙望遠鏡から学ぶこと。 はてなブックマーク - ハッブル宇宙望遠鏡から学ぶこと。

基礎科学というのは、私たちの生活とはあまり縁がないように思えます。

基礎科学は、数十年後には技術として応用され私たちの役に立つ、という話はよく聞きます。

しかし、理系の世界にいない方にとっては、今、目の前にない将来の事を言われても、あまり実感がわかないというのが正直なところではないでしょうか。

実際のところ、基礎科学のなかには「自然を知りたい」という人間の欲求が前面に出ている学問が多いです。「応用以前に、まず知ること。これが、学問の本質だ」という言い方もできるでしょう。その考えが、一般の人にうまく伝わるかどうか、というのは、基礎科学にとってとても大事なことだと思います。

「自然を知りたい」という欲求をかなえるための道具として、最もわかりやすいのは天体望遠鏡かもしれません。レンズを通して、私たちの宇宙がどうなっているのかを知りたい。それは、ごく自然な欲求であると思います。

そんな天体望遠鏡のなかで、現在、大活躍しているのがハッブル宇宙望遠鏡です。

ハッブル宇宙望遠鏡は、地球の数百キロメートルをまわっている人工衛星で、高性能の望遠鏡を搭載しています。

地上にも多くの巨大望遠鏡があるのですが、雲や空気のゆらぎの影響により、その性能にはどうしても限界がでてきます。雲の上、空気の影響を受けない宇宙空間にあるハッブル宇宙望遠鏡は、地上の望遠鏡よりも遥かに好条件の元、観測を行うことが出来ます。地上からは観測ができないほどの遠い距離にある天体も、ハッブル宇宙望遠鏡の手にかかれば、私たちの射程距離に十分入るのです。

ハッブル宇宙望遠鏡は、私たちの「宇宙を知りたい」という欲求をかなえるための最高の道具の一つであり、天文学において、これまで様々な成果を上げてきました。

そんなハッブル宇宙望遠鏡には、一度、廃止の危機がありました。

順調に稼働していたハッブル宇宙望遠鏡ですが、もちろん寿命は永遠ではなく、時間が経つに連れて老朽化します。やがて、メンテナンスしない限り使用できないという状況がやってきました。しかし、ちょうどこのタイミングで、ハッブル宇宙望遠鏡を管理しているアメリカの国家予算の管理が厳しくなって、望遠鏡のメンテナンスの費用が出せない、という事態になったのです。

ハッブル宇宙望遠鏡、廃止の危機。このピンチを救ったのは、科学者ではなく、一般の市民でした。多くの一般の市民が発した、廃止反対の声・存続の声が政府を動かしたのです。

ハッブル宇宙望遠鏡の観測結果は「美しい天体写真」というかたちで、無料で全世界の人々に提供されていました。今でも、NASAのサイトでは、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された多くの美しい画像を見たりダウンロードしたりすることができます。

多くの一般の人々は、このサイトを見て宇宙の美しさ・不思議さを感じていたのです。政府に届けられた声の中には「価値観が変わった」「宇宙の真理を知りたい」という声が多数あったそうです。

自分の生活には直接関連のない宇宙の姿、しかしそれは人々の心を動かすに十分なものでした。基礎科学は、生活の役には立たないかも知れないけれど、私たちの生き方・考え方を豊かにしてくれる、ということを表しているのだと思います。

昨年おこなわれた「事業仕分け」では、基礎科学の予算について、さまざまな批判や意見があげられました。その中には「役に立たない基礎研究にお金を出すのか」という問いも含まれていました。

科学者からきちんとした答が聞けるのが、もちろん一番良いのですが、できれば一般の方からも基礎科学への応援の声があがるともっとよいのでは、と思ったりもします。そのためには、科学者やその周辺の人が、「基礎科学のおもしろさ・自然を知ることの面白さ」を伝えることが必要です。

上に挙げたハッブル宇宙望遠鏡のエピソードは、そのためのヒントになるのではないでしょうか。



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[ 2010/04/13 00:36 ] ひとりごと | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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