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薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

予算の桁が変わるとき。 はてなブックマーク - 予算の桁が変わるとき。

今日は、今所属しているプロジェクトのミーティング。会議というよりは、プロジェクト全体の現状報告と情報の共有化。

開発段階でいうと結構高いステージ(臨床試験に近い)プロジェクトなので、様々な分野の人が関わる大掛かりなプロジェクト。私は、異動したばかりなので、このプロジェクトでは新米&末席を占めるだけ。ということで、それほどストレスなく参加出来ました。

最後の方で、プロジェクトの予算構成についての話題が出てきました。さすがに、このステージになると予算のつき方が違います。具体的な金額はもちろん言えませんが、桁が違うのは確か。中でも、安全性試験と化合物の大量合成に、多くの予算がつぎ込まれています。これが、臨床試験が始まると、また桁が変わるんですよね。

ステージが進むに連れてどんどん費用がかさんでいくのは、どの製造業でもおなじです。しかし、薬の場合は、ステージがすすむにつれて、失敗する可能性がどんどん高まります。ヒト臨床試験で、動物試験では予測出来なかったこと(効果が弱い、想定外の副作用など)がおこると、即ストップ。これは、もちろんヒトでなにかあったらいけないという判断が大きいのですが、失敗時の損失をできるだけ抑えたいというのも大きな理由です。

現在のプロジェクトが果たして臨床試験に辿りつけるかどうかはわかりませんが、確実に前進していることは確か。臨床試験を、より確実に安全に行えるよう、きちんとしたデータを出していくことが自分のお仕事。頑張りたいと思います。


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[ 2010/03/06 00:43 ] お薬作りの日記 | TB(-) | CM(-)
 

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プロフィール

薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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