薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

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毒物も使い方によっては役に立つ。 はてなブックマーク - 毒物も使い方によっては役に立つ。

私の専門領域は、薬理学。ということで、お仕事関連の論文には、たくさんの化合物が出てきます。一般に薬として使われているものから、世の中では毒物で名が通っているものまで、様々です。

先日取り上げた「パッチクランプ法」という実験で扱っている、イオンチャネルというタンパク質を用いた実験でも、いろんな毒物がでてきます。

例を挙げるとすれば、ふぐの毒で有名な、テトロドトキシンでしょうか。このテトロドトキシンは、ごくわずかの量で人の呼吸をとめ、処置が遅れると死に至らしめます。

このテトロドトキシンは、テトロドトキシン感受性電位依存性ナトリウムチャネルチャネル(長い名前!)というイオンチャネルの働きを止める働きがあります。このイオンチャネルは、神経の信号伝達や、筋肉の収縮に必要な電気活動に大きく関与しています。そのため、テトロドトキシンが入ると、神経や筋肉の働きが止まり、呼吸ができなくなったり麻痺が起こったりしてしまうのです。

しかし、逆に言うと、テトロドトキシン感受性電位依存性ナトリウムチャネルの研究をするのに、テトロドトキシンほど最適な薬もありません。テトロドトキシンがチャネルのどの部分にくっつくのか、他の種類の電位依存性ナトリウムチャネルについてはどう作用するか。テトロドトキシンが作用しない電位依存性ナトリウムチャネルはあるのか?(実はあって、鎮痛薬のターゲットとして注目されています)。

ひとつ化合物があるだけで、いろいろと知りたいことが沸き上がってきます。一般に、危ないといわれている化合物ほど、学問的には興味深いいろいろな知見がわくものです。薬は使い方によっては毒、というのはよく知られた事実ですが、毒は使い方によっては薬の原石にもなり、また自然を探る絶好のツールにもなるのです。

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[ 2009/12/09 23:51 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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