薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

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薬にとってかんじんな臓器。 はてなブックマーク - 薬にとってかんじんな臓器。

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薬は、体内に入ると血液によってさまざまな臓器に運ばれます。そんな体内の薬にとって、特に重要な臓器は肝臓と腎臓です。その理由は、肝臓と腎臓が体内での薬の量をコントロールするための大事な役割を持っているからです。

肝臓や腎臓が弱っているヒトは、体内の薬の量のコントロールがうまくできません。薬の量がうまくコントロールできないと、薬が体内に必要以上長いあいだ存在し、体にとってかえって有害な作用を示すことがあります。そのため、これらのヒトでは薬の使い方に特別注意が必要となります。

薬は、目標とする臓器で治療効果を示した後、血流に乗って肝臓に運ばれます。肝臓には「薬物代謝酵素」と呼ばれるタンパク質があり、この薬物代謝酵素は薬の構造を変化させる働きを持っています。

ヒトの体にとって、薬はもともと異物です。そのため、肝臓には異物を無害化(解毒)するための仕組みが備えられています。その一つが、薬物代謝酵素なのです。

薬物代謝酵素は、薬が薬理作用を示すのに必要な構造をピンポイントに変化させ、薬理作用が消失させることができます(これを逆に考えると、薬物代謝酵素のターゲットとなる薬の部分が分かれば、この部分を工夫して別の構造に置き換えることで、薬物代謝酵素の影響を受けにくい、作用が長続きする薬を作ることも可能です)。

また、薬の多くは水に溶けにくい物質です。これは、細胞の表面は脂質(脂肪)でできているので、油に溶けやすい(水に溶けにくい)物質の方が細胞の標的タンパク質に到達しやすいからです。しかし、水に溶けにくい薬は、尿によって体外に排出されにくく、これは体にとって有害です。そこで、薬物代謝酵素が活躍します。薬物代謝酵素は、水に溶けにくくなる原因となる薬の構造を変化させ、薬を水に溶けやすくして尿から排出しやすくすることができるのです。

一方、腎臓は、薬を尿に溶かし体外に排出させる働きを持っています。腎臓が弱って尿ができにくくなると、薬は尿によって体外に出にくくなり、必要以上に体内に不必要な薬が残ってしまうことになります。

このように、肝臓と腎臓は薬の安全使用にとって肝腎かなめの臓器です。現在は「肝心」と書きますが、むかしは「肝腎」が正しかったそうです。昔の中国のヒトは、薬の体内挙動を心得ていたのでしょうか。なんか不思議に感じます。

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[ 2009/10/13 23:23 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

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