薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

スポンサーサイト はてなブックマーク - スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

製薬会社研究員がノーベル賞を取る方法。 はてなブックマーク - 製薬会社研究員がノーベル賞を取る方法。

blogranking.gif

今週は、ノーベル賞の発表がある週です。毎日、ノーベル賞のサイトをのぞいていたのですが、自然科学に関する3つの賞(医学生理学賞、物理学賞、化学賞)では、残念ながら今年は日本人の受賞者はいませんでした。とはいえ、候補としてふさわしい業績を挙げている人は何人もいるので、また来年に期待したいところですね。

ノーベル賞というと大学の先生じゃないととれない、ような気がしますが、そんなことはありません。企業の研究所に勤めてる人で、ノーベル賞を受賞した人も、もちろんいます。

例えば、イギリスの製薬会社、グラクソ・スミスクラインのホームページを見ると、この会社だけでも5人の研究者がノーベル医学生理学賞を受賞していることがわかります。

プロスタグランジンや神経伝達物質の発見、抗ウイルス薬の研究、狭心症の薬(βブロッカー)や胃潰瘍の薬(H2ブロッカー)の発明、、

薬学の教科書には必ず載っている有名な物質・薬がならんでいます。新薬につながる発見や世界中で役立つ新薬開発は、十分ノーベル賞に値するということがわかります。薬作りに携わる人間としては、とても心強い成果です。

とはいっても、これからの時代は、単なる新薬の発明ではノーベル賞は難しいと思われます。新薬開発の方法論というのは、すっかり成熟してしまい、病気の原因となるタンパク質が見つかれば、あとはお決まりの開発方法に乗っ取って実験を繰り返すだけ。そこには、ノーベル賞に結びつくようなオリジナリティや進歩性は感じられません。

わかりやすくいうと、現代ではエイズウイルスの発見者はノーベル賞をもらえますが、エイズ治療薬の発明者はノーベル賞をもらえないのです。

私たち製薬会社の研究者がノーベル賞を狙うとしたら、何かの偶然で病気を治す化合物を発見し、その作用メカニズムを追うことで全く新しい医学的発見をする、という方法しかなさそうな気がします。

こういう機会は、効率重視、速度重視の現在の製薬会社においては、残念ながら滅多に巡ってくることはないでしょう。しかし、その少ないチャンスをつくりだせるのは、私たち研究者の日頃の観察眼しかありません。だからこそ、毎日の一つ一つの実験を大事に丁寧に行っていきたいと思います。

↓↓いつも応援ありがとうございます。m(_ _)m↓↓。
blogranking.gif

人気ブログランキングへ(モバイルの方はこちらから)
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

[ 2009/10/07 21:48 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

スポンサードリンク

この日記のはてなブックマーク数

このブログが生まれて
最近のコメント
プロフィール

薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

お薬の名前の由来
http://drugname.onmitsu.jp/

ミニ提灯データベース
http://kentapb.nobody.jp/
でどうぞ。


本ブログに関するご質問・ご意見などはこちらまで↓
ご使用の際は、@マークを半角に直してください。

kentapb@gmail.com

トラックバック


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...