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国産ワクチンは一発勝負。(訂正あり) はてなブックマーク - 国産ワクチンは一発勝負。(訂正あり)

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現在、国内で製造中の新型インフルエンザワクチン。どうやら、臨床試験をせずに一発勝負で実戦に持ち込むようです。

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2009/9/6 訂正:さすがにマズいと思ったのか、国産ワクチンの治験を行なうことが決定したそうです。

国産ワクチン治験へ…効果、安全性を確認


ただこの記事からだけでは、治験結果を見て一般への接種開始になるのかどうかはわからないなぁ。

以下の記事は、上のニュースの前に書かれたものです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

理由として考えられるのは2つ。

1つ目は、日本国内の製造方法が「有精卵を使う」という時間がかかる方法であること。製造に時間がかかるので、臨床試験をしているうちに流行期に突入してしまう、、というわけです。この製造方法については、以前このブログでも取り上げました(リンク:なぜワクチン製造に時間がかかるのか)。

日本企業のワクチン製造能力は、数十年前と質的にも量的にもほとんど変わっていません。ここ数年の鳥インフルエンザ対策で、ワクチン入手・配布については、ある程度の対応は行なわれています。しかし、肝心のワクチン製造の要となる技術については、日本では前進が見られません。

材料を手に入れるための手間・ウイルス培養にかかる時間・生産能力の規模、という課題をクリアしないと、いつまでたってもワクチンが足りない・時間が足りない、という問題に苦しめられます。そして、この解決には、業界人の私の眼から見ると、まだまだ時間がかかるのです。

2つ目は、これまでのインフルエンザワクチンと同様の製造方法なので、少なくとも安全性については保証されてる、と考えていること。これを裏付ける事実として、海外からの輸入ワクチンは製造法が異なるため、安全性確認のための臨床試験を行なう、という姿勢を厚生労働省は表明しています。

まぁ、この点については分からないこともありません。製造工程自体は、何十年にも渡ってほぼ問題なく(全く問題がなかったわけではない)行なわれていているのですから。

それでは、一発勝負で良い国産ワクチンに巡り会えるのでしょうか。

それは神のみぞ知る、、です。

海外の製薬企業によるワクチンは、日本のワクチンとは異なる製造法を用いています。この製造法は、生産効率が高いという利点だけでなく、ワクチンの効果を高めるための添加物(アジュバント)などについても、工夫が凝らされています。先日、ノバルティス社のワクチンの臨床試験の結果が公開され、非常に高い感染防御効果を示しました。これは、ノバルティス社のしっかりとした研究開発体制の結果だと思います。

その点、日本のワクチンは、なんとか必要な時期に間に合わせることだけに集中し、中身はこれまでのワクチンとほとんど同じ。安全性は高いかもしれないけど、効くと言う保証はありません。だって、臨床試験してないんだから。

効かないかもしれないワクチンを目の前にしても、私たちにはワクチンを選ぶことはできません。今回の新型インフルエンザワクチンは、厚生労働省が全て買い上げ割り振る、という体制だからです。

来月末にはワクチンの接種が開始されるとのこと。国産ワクチンは、この一発勝負に果たして勝てるのでしょうか。

参考:日経メディカルオンラインから引用

「なお、国内では、化学及血清療法研究所、北里研究所、阪大微生物病研究会、デンカ生研の4法人がワクチンを製造中。どれも培養に孵化鶏卵を用いており、アジュバントは使っていない。4法人とも、従来の季節性インフルエンザワクチンと同様、治験は行わない方針だ。」

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[ 2009/09/05 21:34 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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