薬作り職人のブログ

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覚せい剤を用いた実験。 はてなブックマーク - 覚せい剤を用いた実験。

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覚せい剤は、法律で厳しく取り扱いが規制されていますが、薬の研究においては使われる機会が多い薬でもあります。私は、今まで覚せい剤を使った実験をしたことはありませんが、隣の実験室では、先輩が覚せい剤を用いた実験をしていました。

覚せい剤は、脳の中のドパミンという物質の量を増やし、ドパミンが神経細胞を強力に刺激することで、快感や幻覚・興奮作用を示します。この症状は、統合失調症の症状と共通するものであることから、統合失調症治療薬の開発では覚せい剤(中でもメタンフェタミンと呼ばれる化合物)を投与したネズミさん(ラット)を用いることがあります。

ネズミさんが快感を得たり幻覚を見たりするのを知ることはできません。しかし、覚せい剤をネズミさんに打つとせわしなく動き回るようになります(自発運動量の増加)。統合失調症の治療薬は、ドパミンの働きを止める薬であることが多く、覚せい剤による自発運動量の増加を打ち消す作用を示すのです。

このような覚せい剤を使った実験は、だれでもできるわけではありません。

覚せい剤を規制する法律、覚せい剤取締法には「覚せい剤研究者」という規定があります。覚せい剤研究者は「医学、薬学、化学、応用化学その他の学術研究又は試験検査の業務に従事する者であつて、覚せい剤の使用が特に必要と認められるもの」と規定されており、都道府県知事からの指定を受ける必要があります。

大学の薬学部や製薬会社の研究所には、この覚せい剤研究者と呼ばれるヒトがいます。この覚せい剤研究者から交付をうけた場合にのみ、覚せい剤を実験に使用することが可能なのです。

覚せい剤や麻薬は鍵がかかった部屋の金庫の中に厳重に保管されています。実験を始める前に、覚せい剤研究者あてに使用許可を求める書類を出し、許可が出ると覚せい剤研究者立ち会いのもと薬を量り取ることが出来ます。もちろん、使用量は厳しく管理され、使用した後に破棄したかどうかもきちんと調べられます。

覚せい剤は、ヒトの精神に変調をもたらし破壊してしまう非常に危ない化合物であり、決して手を出してはいけません。しかし、そんな化合物でも試薬として有用な一面もあるということも事実なのです。

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[ 2009/08/10 22:38 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


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