FC2ブログ

薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

リレンザ(ザナミビル)の名前について調べてみました。 はてなブックマーク - リレンザ(ザナミビル)の名前について調べてみました。

インフルエンザ治療薬として用いられている「リレンザ」

この「リレンザ」という名前は、
Relenza = relieve influenza
すなわち「インフルエンザ(influenza)から救う(relieve)」
という意味を持っています。

このことについては、以前、このブログでも取り上げました。

さてリレンザの主成分はザナミビル (Zanamivir) という化合物。では、このザナミビルの名前はどこから来てるのでしょうか。

というわけで、推測の域ではありますが、調べてみました。

薬の成分名(正式には一般名といいます)は、世界保健機構(WHO)が決めた、世界共通のルールに従って命名されます。

基本的に、新しい薬の一般名を決める場合、共通のメカニズムを持つ薬には、共通の接頭語もしくは接尾語を付けることになっています。

ザナミビルの作用メカニズムは、インフルエンザウイルスが持っている「ノイラミニダーゼ」という酵素の働きを阻害するというもの。インフルエンザウイルスが感染細胞から放出され他の細胞に感染を広げるためには、このノイラミニダーゼの働きが必要になります。

WHOのルールによると、ザナミビルのようなノイラミニダーゼ阻害作用をもつ薬には、「amivir」という接尾語をつける、ということになっています。ザナミビル(Zanamivir)の場合だけでなく、オセルタミビル(タミフルの一般名:Oseltamivir)でもこのルールは守られています。

この「amivir」のなかの「vir」は、virus(ウイルス)に由来していると思われます。実際、インフルエンザ治療薬だけでなく、他のウイルス感染症治療薬に用いられています。

また、「ami」というのはneuraminidase(ノイラミニダーゼ)のなかのamiから取られたのではないかと考えられます。

となると、残りは「Zan」ということになりますが、これについてははっきりとした根拠はありません。ただ、ザナミビルを発売しているグラクソ・スミスクライン社には「ザンタック(Zantac)」という有名な薬があり、この「Zan」と共通した由来があるのではないかと思われます。

ちなみにザンタックで「Z」を用いた理由は、「アルファベットの最後という点から、他剤の商品名との区別化をはかる」というものだそうです。

こうやって、薬の名前の由来を推理していくのは、なかなか面白いものです。休日の暇つぶしにはもってこい、ですね。


皆様の応援が頼りです~。
応援クリックお願いします。

人気ブログランキング


関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

[ 2009/05/03 15:44 ] 薬の名前の由来 | TB(-) | CM(-)
 

スポンサードリンク

この日記のはてなブックマーク数

このブログが生まれて
最近のコメント
プロフィール

薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

お薬の名前の由来
http://drugname.onmitsu.jp/

ミニ提灯データベース
http://kentapb.nobody.jp/
でどうぞ。


本ブログに関するご質問・ご意見などはこちらまで↓
ご使用の際は、@マークを半角に直してください。

kentapb@gmail.com

トラックバック


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...