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薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

薬の運命。 はてなブックマーク - 薬の運命。

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月曜日のブログの記事で、
薬液を100万倍に薄めるという話を取り上げた時、

「これ位の薄い濃度で効果がないものは、
薬としては実力不十分なのです。」

って事を書いたのですが、
これはなぜ??という質問をいただきました。

これには、いろんな理由があるのですが、
今回は、薬の生体内での運命に注目してみます。
「運命」って大げさに聞こえるかもしれませんが、
ちゃんとした専門用語なんですよ。

生体内での薬の運命は、こんな感じです。

飲み薬の場合、薬は胃や腸から体内に吸収され、
肝臓を通って、全身の血液に入り、
ターゲットとなる臓器へ運ばれて行きます。
そして、効果を示した後、
薬物代謝酵素によって分解されたり、
体外に排出されやすい形に構造が変化したりして、
尿や便から体外に出て行きます。

さて、日頃よく使われる飲み薬の場合には、
飲んだ薬が全てターゲットにとどくわけではありません。

薬がターゲットにたどり着くためには、
いろいろな関門をくぐり抜ける必要があります。

胃や腸から取り込まれる事が出来なかったり、
肝臓で分解されてしまったり、
全身の5リットルくらいの血液で薄められてしまったり
血液中のタンパク質にくっついてしまったり、、
どんどん薬の量が減って行きます。

そして、ターゲットにたどり着いた時には、
薬の量は非常に少なくなってしまいます。
そのため、薬は薄い濃度で十分な効果を示す事が必要なのです。

薬の運命は、私たち薬作り職人の腕次第。
「きちんと効いて、出来るだけ害を与えない」という
いい運命を薬たちに与えるために、
研究所の人々は、日々がんばっております。


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[ 2008/12/18 22:42 ] 薬の話 | TB(-) | CM(-)
 

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プロフィール

薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

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http://drugname.onmitsu.jp/

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