薬作り職人のブログ
製薬会社研究者の視点から見たいろんな話。
シンビットの名前の由来。
シンビット(バイエル薬品、主成分塩酸ニフェカラント)は、心臓のリズムが乱れた状態である不整脈の治療に用いられる薬です。特に、シンビットは最も重篤で生命にかかわる「心室細動」とよばれる不整脈の治療に用いられます。
シンビットは、心臓のリズムをコントロールする「hERGチャネル」と呼ばれるタンパク質の働きを止めることで、心臓のリズムを元に戻す働きをします。

シンビットの名前の由来
シンビットは、心臓の拍動をコントロールする薬であることから、心拍の心(シン)と拍(うつ=beat=ビート)をとり,シンビットと命名したそうです。

hERGチャネルの働きは非常に重要であり、正常な心臓のhERGチャネルの働きを抑制すると、死に至る副作用(致死性不整脈)を起こす可能性があります。そのため、新薬の開発では、hERGチャネルの働きを止めない化合物を選び出すことが要求されます。しかし、hERGチャネルの働きを止める化合物は意外に高い確率で出現するので、多くの製薬会社で頭を抱えている研究者が多い(はず)です。

今回は、真面目モードでお送りしました。

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シンビット(塩酸ニフェカラント)の構造式
コメント
この記事へのコメント
薬作り職人さん、おはようございます。
心臓のhERGチャネルの働きを止めず、心臓の拍動をコントロールし、心臓のリズムを元に戻すなんて事が出来る方が不思議です。
薬を開発される方々へ改めて敬意を払ってしまいます。
応援☆☆☆☆☆
2008/07/22(火) 04:28:08 | URL | Fuwari Funwari #Fu/cmvJM[ 編集]
ピンポイントで作用するように薬を作るって
すごいことですよね
すごい技術です!

ポチっと
2008/07/22(火) 07:58:57 | URL | てん&げんえい #-[ 編集]
バイエル
バイエル、というと、私が子供の頃の初歩のピアノ教則本の名前です。
(お嬢様はこんな古典な教材を使っていないでしょうv-266
後年、製薬会社もあるということで驚いたものです〜

こういった、国際的な会社でも、日本国内限定の名前がつけられるのですね。
そうそう、自動車の名前も日本と海外では同じ車種でも違うことがあるので、薬もそうなのかしら?
2008/07/22(火) 16:41:06 | URL | どいつりす #-[ 編集]
発見
関係ない薬ですけど「クラビット」の由来は何だろう?と検索したら、このサイトの過去記事にしっかり書かれていたのが出て来ました!
名前の由来を考えると「この薬何の薬だっけ?」ってならなくて便利な感じですね♪
2008/07/22(火) 17:53:01 | URL | えいみ #3/2tU3w2[ 編集]
こんにちは、昨年にもまして暑さが厳しく感じられます
お体を大切に、応援ポチッと
2008/07/22(火) 18:21:30 | URL | パパさん #-[ 編集]
コメントへのお返事です。
>Fuwari Funwariさん
心臓の薬というのは、結構きわどいことをやってます。作るのも大変だけど、使うのはもっと大変だと思います。。

>てん&げんえいさん
まだまだ、私たちの手に負えないことってのはたくさんあるんですよね。。まだまだこれからです。

>どいつりすさん
薬のバイエルもピアノのバイエルもヒトの名前なんですね。今回しらべて初めて知りました。ドイツではけっこうある名前なんでしょうか。ピアノのバイエルは、うちの実家にあったはず、、、母親のが。
国際的に売られてる薬は、国によって名前が違うことが多いです。やはり、その国のヒトに分かりやすい名前にしているようです。

>えいみさん
クラビットの回、みていだだけたようですね。由来専門のサイトも開いてるんで、お暇なときにのぞいてみてください。
2008/07/23(水) 23:27:54 | URL | 薬作り職人 #7BnR2Ls.[ 編集]
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