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薬作り職人のブログ

新薬のアイデアを考える人から見たいろんな話。

品質保証期間。 はてなブックマーク - 品質保証期間。

実験が終わって、机で一息ついてると、
回覧の紙が回ってきました。

紙には、ずらっと試薬の名前が並んでいます。
こいつは「使用期限が近い試薬」のリストです。
このリストの試薬は、基本的に廃棄処分。
これからも続けて使いたい場合は、
業者さんに新品を発注しなくてはいけません。

実験に使う試薬は、永久に使えるわけではありません。
試薬には、それぞれ「品質保証期間」というのがあります。

酵素やペプチドや栄養液のようななまものは、
分解したり、成分が変化して沈殿を作ってしまったり
微生物が生えてしまったりします。
また、放射性同位元素は、ある程度時間がたつと
放射線を出す能力を失ってしまいます。

試薬が、きちんと使えることを保証されている期間
これが「品質保証期間」です。
普通は,試薬会社が各々の試薬について決めています。

他の薬についても、使える期間は決まっています。
きちんと保管すれば、腐るようなことはないのですが、
使う目安は3年間。これを超えたら処分されます
(もっとも、塩や砂糖などのよく使う試薬は、期限が来る前になくなってしまいますが)

品質保証期間を超えた試薬で実験をしても、
そのデータは、絶対に採用されません。
逆に、使用する試薬の使用期限が分かっていないと
私たちは実験をすることができません。

試薬の管理は、専門の部署の人がしてくれます。
試薬は全部データベース化されているので、
今日みたいにリストが回ってくる時以外は、
私たち研究員が品質保証期間について
それほど意識することはありません。

私が3年前に買った試薬も「期限切れ」になりました。
こうやってリストを見ると、昔の実験を思い出します。
最近は、この試薬を使う実験はしてないのですが、
(当時のプロジェクトがつぶれてしまったので。。。)
もしあの仕事がうまく行ったら、今頃何やってるんだろ?
などと、想像してしまいます。

今日は別の試薬を発注しました。
こいつの品質保証期間が終わるまで、
今のプロジェクトが続くだろうか??
と、リストを見ながら思いました。。。

いま何位でしょうか?クリックして確認してみてくださいね。
「自然科学」にいくか、「会社員・OL」にいくか、どっち?

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[ 2008/01/09 21:50 ] お薬作りの日記 | TB(-) | CM(-)
 

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プロフィール

薬作り職人

Author:薬作り職人
十数年、新薬の研究に携わる研究者(薬理系)でした。2012年4月から、企画職として、新薬のアイデア作りなどの仕事に取り組むことになりました。

薬学生向けの季刊誌MILで、「名前で親しむ薬の世界」「薬作り職人の新薬開発日記」って言うコラムを連載してました。

観光地で売ってるミニ提灯集めてます。妻子持ち(2児の父)、嫁さんからぐうたら亭主と呼ばれます。


薬&提灯 詳しくは
病院でもらった薬の値段
http://kusuridukuri.cho-chin.com/

お薬の名前の由来
http://drugname.onmitsu.jp/

ミニ提灯データベース
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