薬作り職人のブログ
製薬会社研究者の視点から見たいろんな話。
シンビットの名前の由来。
シンビット(バイエル薬品、主成分塩酸ニフェカラント)は、心臓のリズムが乱れた状態である不整脈の治療に用いられる薬です。特に、シンビットは最も重篤で生命にかかわる「心室細動」とよばれる不整脈の治療に用いられます。
シンビットは、心臓のリズムをコントロールする「hERGチャネル」と呼ばれるタンパク質の働きを止めることで、心臓のリズムを元に戻す働きをします。

シンビットの名前の由来
シンビットは、心臓の拍動をコントロールする薬であることから、心拍の心(シン)と拍(うつ=beat=ビート)をとり,シンビットと命名したそうです。

hERGチャネルの働きは非常に重要であり、正常な心臓のhERGチャネルの働きを抑制すると、死に至る副作用(致死性不整脈)を起こす可能性があります。そのため、新薬の開発では、hERGチャネルの働きを止めない化合物を選び出すことが要求されます。しかし、hERGチャネルの働きを止める化合物は意外に高い確率で出現するので、多くの製薬会社で頭を抱えている研究者が多い(はず)です。

今回は、真面目モードでお送りしました。

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シンビット(塩酸ニフェカラント)の構造式