例えば、
抗生物質には、ヒトの細胞と細菌の細胞を見分ける力。
抗がん剤には、がん細胞と正常細胞を見分ける力。
この力が弱い薬には、副作用が現れます。
逆にこの力が強いと、強力な薬効をもたせることができます。
抗生物質の場合は、ヒトと細菌という大きな生物種の差のため
副作用が比較的少ない、強力な薬をつくることができます。
一方、抗がん剤の場合は、ちょっと事情が違います。
がん細胞も正常細胞も、元は同じヒトの細胞。
この差を見分けるのはとても大変です。
古くから使われている抗がん剤は、
この見分ける力がとても弱いため
抗がん剤が抗がん作用を示したとしても、
副作用が強くなり、体が参ってしまいます。
しかし、最近、この微妙な違いが分かりつつあります。
がん細胞にだけあるタンパク質、
特定のがん細胞を増殖させるホルモン、
がん細胞が血管を呼び寄せるためのタンパク質、、
違いが見えてくれば、あとは薬作りのプロたちの出番です。
現在、違いが分かる薬たちが、何種類、何十種類と開発中。
日本よりも海外の方が進んでいるのが歯がゆいのですが、
それでも、着実に前進はしています。
私は抗がん剤開発に関わってはいないのですが、
それでも、10年後にどうなっているかを見届けるまでは
研究の最前線にいたいものです。
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