薬作り職人のブログ
製薬会社研究者の視点から見たいろんな話。
ないものはない、でも、ずっとないわけではない。
製薬会社には、
数十万〜数百万種類の化合物がストックされてます。
自社で作ったもの、試薬屋さんから買ったもの、
天然物(カビなどから取り出したもの)などなど、
とにかくいっぱい。

新しい薬を作るときは、
このストックの中から、
目的とする薬の「タネ」になるものを見つけます。
作用は弱いかもしれませんが、
このタネを色々いじってやって、新しい化合物を作り、
より強い薬を探していきます。

でも、この薬の「タネ」、ないときはないんです。
数十万だろうか数百万だろうが、ないものはない。
特に、あたらしいメカニズムを持つ薬を目指すときに
こういうことがおこります。

今日も、そういう話を耳にしました。

まぁ、こうはっきりシロクロがつくと、
会社としては、時間を無駄にしないように、さっさと撤退ですね。

でも、探してる方からみたら、
世界中のどっかを探せば(例えば、他の製薬会社には)、
タネが潜んでいるかもしれない、とも思うんです。
うちの会社にはないけど、
この世に絶対ないとは断言できない、んですよね。

というわけで、
こういうときは、とりあえずプロジェクト止めるけど、
裏では常に目を光らせて、
他の会社や大学がタネを見つけてくれるのを地道に待つ、
ということが多いです
(2番手以降になっちゃうのは仕方がないです)。

ないものはない、でも、ずっとないわけではない。
これくらいの気持ちでやらないと、薬は作れません。

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